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社会保険労務士「後藤義弘」のビジネスコラム

そもそも派遣事業は合法か? (2007. 6. 6)

 偽装請負 が問題となっています。

平成16年の労働者派遣法の改正にともない、もともと派遣NG業種であった製造業への
派遣が解禁され、暫定措置として設けられた派遣期間の制限 1年が今年3月1日より
他業種と同じ 3年 に延長されることとなり、業界はビジネスチャンス拡大に競争激化の
様相を呈しています。

しかしこの規制緩和の動きと併行するかたちで行政の規制強化(問題となっている偽装
請負の取締り)の動きが強まっていることはご存知かと思います。

  規制緩和規制強化 の同時進行

お互い矛盾するような逆モーションはどこか違和感がありますよね。

これらの動きは、請負や派遣という就労形態が国が一番嫌う

・ 身分拘束
・ 中間搾取 (他人の就労に介入して利益を得る行為)

という 前近代的・反社会的な労働関係につながる危険性が高い ことに対する政策的介
入です。 さらには事故の際の責任の所在があいまいになりがちでありそこで働く人の保
護に欠けるという問題が、不安定な雇用や様々な労働問題の温床になっていることから
規制緩和をしつつも取締り強化をセットにして脱法行為を阻止しようとする趣旨です。 そ
して今問題になっている 派遣請負 が正にこうした弊害を生む就労形態なのです。

ではここで皆さんに質問です。

 Q. 『派遣事業は 合法違法 か?』

 A. 「世の中に派遣会社はたくさんあって普通に事業をしてるんだから 合法 に決まって
   るでしょ」

というお答えが多数かと思いますが、実は原則論としては 違法 なんですね。

   「エッ? ということは今存在する派遣会社はみんな捕まってしまうってこと?」

そうではありません。 なぜなら派遣会社はちゃんと

  労働者派遣法

上の手続き、約束事をきっちり守って事業を行っているので 合法 なの
です。 現在のように規制が緩和され、法律が改正されてもなお原則は

  職業安定法

という法律で規定されている 労働者供給事業 にあたる違法な就労形態であり、違反に対
しては重い罰則も予定されています。 

   1年以下の懲役 or 100万円以下の罰金

つまり本来職業安定法という原則の世界では × なのもを例外的に労働者派遣法の世界で
にしているに過ぎないルールなのです。

   ちゃんとルールを守るならやっていいよ

言い換えれば、その約束を守れない会社はやはり原則に立ち返り 違法 な労働者供給事業
として取締りを受ける・・・ という 原則 例外 の関係にある法的スキームなのです。

上の質問の仕方は適切とは言えませんでしたが

  『 きちんと労働者派遣法の手続き・ルールを守って行う派遣事業は 「合法 」、でなければ
  原則通り「違法」 』

が正確な解答ということになります。

昨今強化されている偽装請負の取締りはこうした考え方が背景にあるのです。 
したがって請負もきっちり本来の請負の基準を満たさなければやはり上と同じように違法な労
働者供給事業として取締りを受ける仕組みは何ら変わりません。 

そして注意が必要なのは、このように違法な就労形態が認定され、取締りを受けるのは何も
労働者を出す側の請負業者側だけでなく、その外部労働者を受け入れる側の会社もその対象
とされることです。 したがって受ける側も主体的に違法性を認識し適正化を図るマネジメントが
必要ということになります。 

              【リスクマネジメント事例1】 社外労働者受入企業側の偽装請負対策
                          http://www.ysp-sharoshi.jp/exp_risk/risk_exp1.php

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